「ピッチャーマウンドにいると,なんか孤独を感じるんだ」というチャーリー・ブラウンに対して,あれこれ云いながらも結局は「うじうじしてるんぢゃないわよ」とお尻をけっ飛ばしていたルーシーだが,…オンラインセラピーの在り処,ワイヤードの心の在り処とは別次元の話でしかない。
先週,医師と患者の代表者たち『インターネット・ヘルスケア連合』が,オンラインセラピーに対するガイドライン『電子衛生の倫理規定』を発表した。規定では,300近くあるとされるサイトに対し,関連企業を明らかにし,患者のプライバシーの保護を求めている。ニュースグループでは心に悩みを持つ相談者に,商品購入の宣伝メッセージが多数見られる。
記事にいきなりスヌーピーの話が出てくるのはセンスがいいですね(^_^)。スヌーピーが連載されだしたころ,まだセラピーという職業は一般的と呼べるほどではなく,いわばルーシーは世界で初めての名の知れたセラピーだった(^_^ゞ。で,実際にセラピーになった人に聞くと,はじめてセラピーを知ったのは,子供のころに読んだスヌーピーの中のルーシーだというのが多数とのこと。だが,圧倒的に心病む者がいる現代を,チャールズ・シュルツは想像していたわけではないだろうが。
まず矛盾。ワイヤードで人はリアルと同じ心を持っているか? もし,別の心で行動しているのだとしたら,それは相談のメールの言葉にも現れてしまうかもしれないし,ワイヤードの心がリアルの心の悩みの大事な部分をひた隠しにすることもあるだろう。対面・電話の方が勝るというのは当然のことだ(_リアルの_悩みなんだしね)。ワイヤードという空間は,人が心の奥底に眠らせている部分を解き放つことができる(そのためにある?)。それは,病んだ部分かもしれない,罪を負う部分かもしれない,リアルのセラピーに決して見せられない部分かもしれない。ここを蠢く心は,リアルのセラピーでも,探ることが難しい。新しい,学問が必要だ。
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